村上春樹/安西水丸:象工場のハッピーエンド
【2002年7月25日読了 文庫 新潮社・新潮文庫】
最初のページを見たときに「え」と思った。
普通の文章ばっかりの本を想像していたら、本当にびっくりしてしまう。
安西水丸さんのイラスト、イラスト、イラスト。
それも子供の頃に垣間見た、50年代〜60年代の「アメリカ」を連想する様な、しゃれていて、それでいて片意地の張らないイラスト。
(でも書かれているアイテムは、森永のキャラメルだったりするんだけど)
村上春樹のショートショート(エッセイというよりなんかこういう感じがするなぁ)も、一遍一遍、レイアウトや文字のフォントやポイントが変わっていて、そのショートショートそれぞれの内容も全部関連ないし。
そして、安西さんのイラストとの関係も、「関係ない?」と思って見てると‥「いや、そうでもないかもしれない‥」と勘ぐってしまう程度に関わっていそうで、「読む」というより「見る」という感覚に溢れた一冊でした(村上の作品を読んで、イラストを描いたのかどうかは、巻末の対談で判明します♪)。
うん。楽しかった。
個人的にはこれは「文庫」の体裁より「書籍」の体裁のものが見たかったな〜などと思ったけど、残念ながらオイラが「村上春樹」を認知した時には、文庫のものしか手短な書店にはなかったのでした。
でもきっとこの本の書籍版は、おしゃれで、でも手にした人が構えずに楽しめそうな本じゃなかろうか。 と想像してみたくなったりして。
そういえば一カ所、面白くて思わず声を上げて笑ってしまった所があったんだけど、ラストの落ちを見て、残念だーと思ってしまった。本当だったら、ものすごくすてきでかわいいエピソードだったのにな。そのエピソードが、この世界のどこかで本当に存在していたら、こんなにすてきな事はないと思ったのだ。それくらいかわいかったな〜(オイラの中では)。
でも、オイラの中ではそう思っていよう(笑)。
【2002年7月25日記】
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